ラトビアのサウナ体験

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年前の今日、ラトビアの夏至祭りに参加していました。

海外に行けるようになったら、次はラトビアの冬至のお祭りに参加して、冬の料理も是非味わってきたいと思います。

数回ラトビア夏至の記事を上げていましたが、これで最後となりました。ファームステイでのサウナ体験です。

ファームのコテージ

ラトビアの吹っ切れサウナ体験

バルトや北欧のサウナを体験したことはありますか?

湖のほとりのサウナ小屋で汗をかいて暑くなったら湖に飛び込む!そんな光景をテレビでは見たことはありましたが実体験は初めて。実は日本のサウナは暑くて息が詰まりそうになるのでそれほど得意ではないのですが、ラトビアのサウナはハーブを沢山使うそうでちょっと違うようだし、せっかくなので体験しようという事に。

 滞在したファームのサウナは意外なことに泊まったコテージの中にありました。なんというか居室の中に一枚ドアを隔ててサウナがあるというのは、私にはちょっと不思議な感覚なのですが、サウナ付きコテージというのは、冬場は全体が温まって暖房効率が良いそうです。なるほど納得。サウナ室の中を見せてもらうと、中には木の風呂釜と奥に木製の階段状の段があって、そこに座るかまたは寝そべって施術?というのかマッサージを施されるようでした。

風呂釜にぬるま湯を張り、夏至祭りで大活躍のリンデンや樫などの葉の束をフレッシュなままどさっと入れます。サウナ中にハーブの良い香りが充満して、これは絶対気持ち良いだろう!とわくわくです。湖に飛び込む代わりにこのお風呂に浸かるのがラトビア風らしいのですが、もしかしたら、ここのファームの便宜上だったのかもしれません。今回は英語の話せる娘さんがいなかったので本当のところはよく分かりませんでした。

ぶれぶれでスミマセン。暗くてうまく撮れなかった。

何はともあれ、前日のコテージでシャワーに入れなかったのでいくら汗をかいてないとは言え風呂に浸かれるのは嬉しいこと。汗をかいて良い香りのハーブ風呂に浸かれるのは心身ともに気持ち良さそうです!

ただこの時までは、マヌケなことにサウナを受ける状態についてあまり深くは考えてませんでした。タオルか何かを体に巻いたまま受けるんだろ~なぁとぼおっと考えてたわけです。

連れの明子さんはしっかり水着持参で、嫌じゃなかったら貸すので順番に受けましょうなんて話していました。

サウナは裸が基本!

さて、ファームのお父さんが20分後にサウナやるよ~と声をかけてくれ、私たちはハーイと元気に返事をして用意をしました。明子さんは水着を着て上からバスタオルを巻き、私は下着だけになりタオルを巻きました。順番としてはまずは明子さんが体験して、その後水着を借りて私が受けるという手はずです。

ファームのお父さんがやってきて、まずは二人並んで階段に座るように言われ、お父さんが熱々の焼け石にハーブ風呂のお湯をかけます。

“シュー!!”という音と共にものすごい蒸気があがって顔が痛いように熱く感じます。もちろん直接蒸気に触れているわけではないので火傷はしませんが。

蒸気が充満したサウナの中

で、キャイキャイ熱い熱い~と騒いでいるとお父さんが「マーモーコ(桃子はとっても発音しづらいそう)!そこに寝そべって!」と言います。

手筈としては明子さんからなのだけれど、どうしましょうねと思いましたが、何をどうするもないですし「パンツくらい別に見られてもいいやスイッチ」も入ってたのでハイハイと魚のように寝そべりました。

そうすると何という事でしょうか!ファームのお父さんは私のタオルをバン!とはぎ取って、「あんたはなーーーにをパンツなんか履いとる~!脱げ脱げ~!」と多分そんなようなことを言われまして、そうして、えっ!と躊躇するまもなくパンツをぺいっ!と剥ぎ取られてぽいっ!と投げ捨てられました!素っ裸。

この瞬間、私の「パンツくらい別にいいやスイッチ」すらも完全に振り切れて、一匹のまな板の上の鯉女と化しました。

まあでも、ここで自ら恥らいながらパンツを脱いでたら多分「オバさんのエロ事件簿」みたいになってたと思うのでぺいっ!と剥ぎ取られてぽいっ!と投げ捨てられて良かったですよ。

その後鯉女は濡れたリンデンの葉っぱの束で頭のてっぺんから足の先までぺしぺしと叩かれてすっかり下処理済みの鯉になりまして、ハーブ風呂に浸かりました。

次の明子さんは水着だからOKかと思いきや私と同じ目に遭っていました。

サウナは心の繋がり

ラトビア人は親しい人としかサウナに入らないのだそうで、ただ洗ったり発汗だけが目的ではなく精神的な意味もあるようです。

血のつながりに限ったことではなく、家族のように裸の付き合いができるということが前提で、葉っぱのマッサージも本来は代わりばんこにやって、お互いのエネルギーを与え合うのがいいんだそうです。日本でいう背中を流し合う感覚に近いのでしょうか。裸の付き合いってどこの国にもあるのですね。

私たちもリンデンの葉っぱの束でファームのお父さんをぺしぺしやれば、もっと仲良くなれて盛り上がったかもしれないなぁと後悔しきりですが、作法が分からないのと、実は途中で夕飯時のウォッカが効いてきた私が貧血になってしまい、お開きになったのでした。「今日は与えるばかりで大変だったよ!」とお父さん汗だくでした。

ハーブの心地よいアロマ効果と濡れた葉の気持ち良い感触(これは美肌効果もあるそう)、そしてぬるめのハーブ風呂ですっかり癒されリフレッシュされたファームの夜でした。

次の日の朝、美味しい朝食を頂いてファームを後にしました。